「楽して儲かる話」には乗らないように注意していること
「楽して儲かる」……えっ、そんな仕事なんてこの世にあるのかな?。
「誰でもできる」「簡単」「短時間で高収入」……なんか、その仕事のことが気になってきた。
挙句の果てに「初期費用無し」……なんて言われたら、いてもたってもいられなくなってくる。
ネット等でそういう広告を見かけると「世の中には他人に儲けさせてくれる親切な人間もいるんだ~」と嬉しく感じてしまう。
だけど……「絶対に損はしない」とかって言われると、なんかその仕事の内容が怪しく感じてきてしまう。
お金に関することで「絶対に損はしない」とか「絶対に儲かる」とか言われるのは、冷静に考えてみれば不自然なことである。
なぜなら、どんなビジネスにもリスクが存在するからだ。
例えば、商品を売る商売だと、仕入れた商品が売れ残ったり、価格が下がってしまうリスクがある。
投資であれば、市場の変動によって元本割れするリスクもある。
つまり、「絶対に損しない」などという約束ができる人はいないし、そんな話があればむしろ警戒すべきである。
それに、そもそも「儲け話を他人に勧める」という行為自体、少し怪しい感じがする。
もし本当にそんなに儲かるなら、自分だけでやればいいはずだ。
例えば、あなたがすごくおいしいケーキのレシピを持っているとしたら、他の人に教える前に自分でそれを作って売ってみたいと思うはずだ。
それなのに、わざわざ他人に教えてくれるということは、その話には裏があるのかもしれないと思ってしまう。
一方で、「儲け話を勧める」ことが全て悪いわけではない。
例えば、フランチャイズビジネスというものがある。
フランチャイズとは、ある企業(本部)が、自分のビジネスモデルを他の人(加盟店)に提供し、その代わりにロイヤリティ(権利使用料)を受け取る仕組みだ。
コンビニエンスストアのセブンイレブンやファーストフードチェーンのマクドナルドなどが代表的な例である。
この場合、フランチャイズ本部は加盟店に対してビジネスのノウハウやブランド力を提供し、加盟店はその見返りとして本部にロイヤリティを支払う。
成功すれば、両者ともに利益を得られる可能性がある。
しかし、フランチャイズビジネスにもリスクはある。
例えば、立地条件が悪ければ、いくら有名なブランドでもお客さんが来ないかもしれない。
また、同じ地域に同じブランドの店舗が増えすぎると、売り上げが分散してしまい、全体として利益が減少する「カニバリゼーション(共食い)」が起こることもある。
要するに、同じビジネスを複数の人がやることで、お互いにお客さんを奪い合ってしまうのだ。
さらに、ネットでよく見かける「儲け話」には、詐欺まがいのものも多い。
例えば、高額な情報商材を売りつけるために、「この方法で絶対に儲かる!」と誇大広告を出すケースもある。
実際には、その情報が役立たないものであったり、他の無料で手に入る情報と大差なかったりすることもある。
また、「初期費用なし」と言いながら、後から高額なサービス料や追加費用を請求されることもある。
なので、こういった「楽して儲かる」とうたう話には慎重になったほうがいい。
もしそれが本当に魅力的なビジネスチャンスなら、しっかりとしたビジネスプランや説明があるはずだ。
また、その話が現実的かどうか、自分でよく調べることも大切だ。
詐欺に遭う前に、まずは自分の欲望や期待にしっかり向き合って、冷静に判断することが求められる。
結局のところ、「楽して儲ける」ことに固執するのではなく、誠実に働いて価値を提供することで、結果的に安定した収入を得るのが最も確実な方法だと思う。
もちろん、努力なしで成功することを夢見るのは自由だが、その夢を利用する人々がいることを忘れてはならない。
だから、「楽して儲かる話」に惑わされることなく、自分の力でしっかりと生きていくことが大切だと思う。
どんなに良い話があっても、しっかりと調査し、慎重に判断することで、リスクを減らし、健全な生活を送ることができるはずである。
投稿:2021.12.10 金曜日