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「運も実力のうち」の意味と自己成長

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「運も実力のうち」という言葉を聞いて、最初は違和感を覚えたことがある。 運と実力、まるで対極のもののように感じるからだ。 しかし、よく考えれば、単なる偶然以上の意味が隠されているのかもしれない。 運とは、自身の意志や努力で左右できない巡り合わせ。 一方、実力とは、自身の経験、能力、そして努力から生まれる力だ。 一見、対立しているものの、「運を味方につける」「運を引き寄せる」という表現もある通り、多くの成功者たちは、運を巻き込みながら結果へと繋げているようにも感じる。 運だけでは成功できない理由 もちろん、運だけで成し遂げられる成功は長続きしない。 裏側には、長期的な努力、着実な成長、具体的な行動が潜んでいる。 一発勝負で幸運を掴めても、実力が伴わないと次の一手でつまずいてしまうことがほとんどなのかもしれない。 心理学からのヒント 心理学の研究でも、自身の成功を単なる運と捉え過ぎると、自己効力感が低下し、次の挑戦への意欲が減退することがわかっている。 一方、「運も実力の一部である」という考え方を身につけると、自己成長の意欲が高まり、困難に直面しても粘り強く立ち向かう力となる。 やる気が運を引き寄せる 運だけを頼りにせず、やる気や成長への姿勢を大切にしたい。 やる気があるとき、人は新しい知識や技術を身につけ、予期せぬ幸運も引き寄せやすくなる。 運が逃げていくように感じるときも、やる気を糧に再び立ち上がることができる。 最後に 運と実力の関係は単純ではない。 しかし、自身の成長や能力を信じ、運も巻き込みながら人生を切り拓いていく姿勢こそが、成功へと繋がる鍵となるのだ。 イラスト:「イラストAC」mine 投稿:2021.5.25 火曜日

不確定な世界で「絶対」を語る意味

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言葉は人間にとって非常に重要なコミュニケーションツールである。 しかし、その中には、我々の日常的な感覚では理解しがたい概念も多く含まれている。 例えば「無限」や「永遠」という言葉は、時間や空間に限界を持つ人間には、その広がりや終わりのない状態を完全に理解するのは難しい。 たとえ数学や哲学といった専門的な文脈で「無限」が論じられていたとしても、それを直感的にとらえるのは容易ではない。 こうした言葉を耳にしたとき、「なんとなく」ではなく、「それは具体的に何を指しているのか?」と一歩踏み込んで考える習慣を持つと、言葉に振り回されにくくなる。 また、理解しがたい言葉の一つに「絶対」というものがある。 昔、知人が「絶対というのは絶対にない」と言っていたことがあった。 当時の自分にはその意味がよくわからなかったし、「そんなの考えるだけムダ」と思っていたので、「ふ~ん」と軽く流してしまった。 でも、今になって思い返すと、その言葉は、世の中で使われる「絶対」という言葉への疑問や警戒心を示していたのかもしれないと感じるようになった。 日常会話で「絶対」という言葉を使う人たちは、自分の意見や主張を強く伝えたいときに、この言葉を持ち出すことが多い。 「絶対に成功する」とか「絶対に負けない」といった具合に。 でも、よく考えてみれば、その人がどんなに強い口調で「絶対」と言っていても、それが現実の出来事と一致するとは限らない。 むしろ、「絶対」という言葉を安易に使っているときこそ、内容の裏付けが弱い場合もあるので注意が必要だ。 実際、詐欺的なセールスや誤解を招く広告などでも「絶対に儲かる」「絶対安全」といった言葉が使われていることがある。 そうした場面で「絶対」という言葉をうのみにしてしまうと、思わぬリスクを背負うことにもなりかねない。 今になって考えてみると、「絶対というのは絶対にない」というあの言葉は、人が使う「絶対」ほど信頼できないものはない、という警告だったのかもしれない。 実際、論理的に見ても、人間の言う「絶対」が本当に「絶対」であることは稀である。だからこそ、「絶対」を連発する人の言葉には、少し立ち止まって疑ってみる姿勢が必要なのだと思う。 ...

哲学っていったい何の為にあるんだろう?

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これまでの人生で、いくつもの問題に悩まされてきた。 人間関係や将来の不安、お金の問題など、悩みは尽きることがなく、解決できたこともあれば、今なお抱え続けている悩みも数多くある。 そんな中「悩んでいる自分とはいったい何者なのか?」という疑問が、ふと頭をよぎることがあった。 ある日、友人に「なぜ自分はこんなに悩んでいるのだろう?」と尋ねたところ、彼が一言「それは哲学というものだ」と言ったのだった。 それまで、哲学なんて自分には関係ないと思っていたし、興味すら持ったことがなかった。 しかし、その言葉がきっかけで「哲学とは何か?」を知りたいという気持ちが芽生えたのである。 調べてみると、哲学とは「あらゆる物事の根本原理を追求する学問」と定義されていることが分かった。 「根本原理」や「追求」という言葉から、やはり哲学は学問だという印象を受けた一方で、実はそれだけでなく、我々の世界や人生についての深い考察や、経験に基づく世界観や人生観まで含んでいることが分かった。 哲学とは、なぜ生きるのか、何が正しいのか、世界はどう成り立っているのかという根本的な問に答えを探すものである。 日常生活の中で、我々は多くのことを当たり前だと受け入れているが、その背後にある本当の意味を考えたことはあるだろうか?……。 善悪の基準、社会のルール、科学の真理、これらは一見当たり前のように思えるが、哲学はその「当たり前」を見つめ直し、より深い理解を追求する。 哲学の重要な役割のひとつは、物事をさまざまな視点から捉える力を養うことである。 その当時、もっと哲学のことを知りたくなり、何を読めばいいのか分からないまま「ソフィーの世界」という哲学入門書を手に取って読んでみた。 前半は興味深く読めていたが、後半になると難しさに混乱してしまったことを覚えている。 それでも、この本を通じて、物事を深く追及する哲学的な思考に触れられたことは、大きな学びとなった。 また、哲学の歴史を知ることで、人類が長年抱え続けてきた問いや、それに対する答えを知ることもできた。 哲学は単なる知識の取得手段ではなく、自己の理解を深め、人生の方向性を見つけるための道具でもある。 自分や世界についての疑問を解決する助けとして、哲学は今の自分にとって大きな意味を持つようになっている。 たとえ明確な答えが得ら...