「絶対」という言葉を付ける人間の話は当てにならない
人間にとって言葉は、とても大切なコミュニケーションツールである。
なのに、その言葉にも人間では到底理解できない無限とか永遠とかっていう訳のわからない言葉もあったりする。
そのたくさんの言葉の中にも、人間が使うには控えめながらも独りよがりな言葉もあったりする。
その言葉とはいったい何か……。
ずいぶん昔の話だが、自信たっぷりに「絶対というのは絶対にない」と言っていた人間がいた。
え?、それって何なんだろう……。
この言葉を初めて聞いたときは別段気にもとめなかったし、考えるだけ無駄な意味の無い言葉だと思っていた。
後で、もしかして人間が会話で使う「絶対」という言葉を指しているんじゃないかと思うようになっていった……。
他人と会話をしているときに、誰かが何かを強く肯定したり否定するときに「絶対」をつける人間がいる。
例えば……。
「絶対にある」とか「絶対にない」とか……。
「絶対にする」とか「絶対にしない」とか……。
「絶対にいる」とか「絶対にいない」とか……。
「絶対に言った」とか「絶対に言わない」とか……。
そして、「絶対に儲かる」とか「絶対に儲からない」とか……。
こんな感じで自らの考えや思ったことを相手に納得させるために使われている。
ただ信じていることを伝える場合はそれでいいと思う。
しかし今までの経験では会話の中で「絶対」という言葉を付けてくる人間ほど信憑性がないことが判明している。
その言葉は、場をしのぐためや相手に優越感を示すために使われることもある。
なかには騙すために使う人間もいるので注意が必要。
特に注意が必要なのは「絶対に儲かる」といって勧めてくる詐欺まがいの儲け話である。
今思うと、「絶対というのは絶対にない」の本当の意味は、人間が言う「絶対」という言葉ほど当てにならない言葉はないってことを言いたかったのかもしれない。
確かに人間の言う「絶対」というのは「絶対」ではないと思う。
なので「絶対」を多用する人間の言葉を鵜呑みにしてはいけない。
そうすれば、いくらかは人間関係のストレスが減るし、いちいち惑わせられなくて済むと思う。
ちなみに「絶対」の意味を調べてみると、他に比較するものや対立するものがなく、他の何ものにも制約・制限されないこと、となっている。
なんかもう、神様の領域なのでは……。
人間がおいそれと使うのは、なんか、おこがましい気もする。
イラスト:「イラストAC」chappy05
投稿:2021.5.20 木曜日